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5.大切な設計図書
 
設計を進めるにしたがって、段階ごとに綿密な検討が繰り返され、決めたことが積み上がっていきます。これだけのことをしてこそ、納得できる家づくりができるというもの。この厖大な作業は、筋道を立てて着実に進めないと、抜け漏れ落ちが出たり混乱したりしがちです。それら各段階ごとの作業を、系統立てて成果品にまとめ上げられたのが設計図書です。個人住宅に関するかぎり、設計図書には次のような図面類が用意されます。
 
   
<基本計画>
(1) 配置図平面図
(3) 断面図あるいは立面図(1〜2面)
 
   
<基本設計>
(1) 仕様概要表
(2) 仕上表
(3) 配置図(1階平面図と兼ねる場合もあります)
(4) 平面図(各階)
(5) 断面図・立面図(各面)
(6) 設備位置図(電気・水道・ガス・換気空調設備等)
(7) 工事費概算書
 
   
<実施設計>
(1) 特記仕様書
(2) 仕様概要表
(3) 仕上表
(4) 面積表・敷地案内図
(5) 配置図(1階平面図と兼ねる場合もあります)
(6) 平面図(各階)
(7) 断面図・立面図(各面)
(8) 矩計図
(9) 基礎伏図・床伏図(各階)・小屋伏図
(10) 天井伏図
(11) 展開図
(12) 建具表
(13) 設備位置図(電気・水道・ガス・換気空調設備等)
(14) 工事費概算書
(15) 確認申請図書
 
 
この実施設計図面をもって、工事会社は工事内訳明細書を作り見積することになります。そして工事契約時には、この実施設計図面が、工事費用と工事仕様内容を具体的に特定して取り決められる図書として、工事請負契約書に添付されます。これを設計図書と呼んでいます。つまり、工事請負契約における一切の工事内容を整理して明記された書類です。いってみれば、あなたの家づくり工事の憲法。工事会社は、そこに書かれた内容を正確に実現する責任を負うのです。
 
   


参考に申し上げると、「欠陥住宅」の心配や不安は、設計図書と工事内訳明細書をキチンと添付されないまま契約を結んでしまうことに、原因の多くがあります。「欠陥!」「手抜き!」と叫ぶ前に、どんなものをいくらで造ってもらうという取り決めを、取り交わしたのでしょうか。取り決めがなくても法律がある以上、それに守られるはずとお考えの方。それは違います。泥棒は犯罪ですが、法律があること自体は防犯にはなりません。あくまで建築基準法は「最低限守るべき基準」を示しているにすぎず、住宅の品質確保促進法は、「性能の程度」を指し示しているにすぎません。どんな性能の家をいくらでどのように造ってもらうのかという取り決めは、自ら行わなければいけません。それは我が身を守る自衛手段でもあります。そういう取り決めもしようとせずに、「欠陥」という言葉でまず工事や建物のことを疑ってみるような風潮は、家づくりの本来の姿を見えにくくしてしまっているのです。

 
   

 

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